経済 economics 2005 6 2
最近の経済的な難局は、原料価格の上昇を、
消費者向け商品に、価格転嫁できないということでしょうか。
三つの過剰(設備、雇用、債務)を解決したけれど、
そこへ、新たに、「原料価格の上昇」と「少子化」という問題が、やってきた。
しかし、乗り越えられない問題はないと思います。
過去にも、「石油危機」や「急激な円高」という難局を乗り越えてきました。
最大の問題は、別にあると思います。
それは、「誰も、経済の面倒を見ていない」ということです。
1 政治家は、政局で忙しい。
2 テレビの報道番組は、視聴率を稼ぐために、バラエティー番組となってしまった。
(本来は、政治経済の報道を中心とすべきなのに、それでは視聴率が取れないために、
「身近な話題」や「事件報道」が中心となってしまった。
将来、警察官や刑事になるならばともかく、過剰な事件報道は不要です。)
3 国民は、一部で、娯楽やファッション、グルメに夢中で、政治経済を忘れている。
(安定成長時代は、それでも問題ありませんが、今は、時代が違います。)
between deflation and inflation 2004 2 14
最近(2004年2月14日当時)、新聞で、よく見かける言葉があります。
それは、「原料価格の上昇」という言葉です。
また、「海上運賃の高騰」という言葉もあります。
原油価格は、今後、中国で、
大きく需要が増えるので、上昇するでしょう(下記参照)。
多くの人が、デフレを警戒していますが、
そろそろ、インフレも考慮すべきです。
つまり、「コスト・インフレ」です。
しかし、景気は、全体では、好調とは言えない状態です。
さらに、賃金も、全体では、相変わらず、現状維持か、減少傾向にあります。
これでは、価格転嫁ができないでしょう。
こうして、デフレ基調は減少するが、
しかし、インフレにもならない(between deflation and inflation)。
ただし、こういう状態は、いつまでも続けられるものではありません。
エネルギーがたまって、限界に達した時に、
そのエネルギーは、どちらかの方向に、放れるのです。
日本の場合は、この状態に、2つの変数が加わります。
「少子高齢化による人口構成の変化」と「人口減少」。
「between deflation and inflation」に、
ちょうど、イメージが合致する日本語が思いつかないのです。
いずれにせよ、日本経済が、「弁慶の立往生」とならないように、
今後、到来する、過去最高の「経済的難局」を乗り切る必要があります。
原油 crude oil 2004 2 12
今日(2月12日)の日本経済新聞には、このような記事があります。
「昨年の原油需要 中国、日本を抜く」
「専門家によると、『現在、中国の一人あたりの石油消費量は、日本の1割程度。
それが、世界平均である中南米並みになれば、
中国全体の消費量は、全欧州を上回る』と試算。
『一人あたり消費量が、現在の韓国の4割程度になった段階で、
全体の消費量が、アメリカを上回る』と分析する。」